こまめな水分補給とはどのくらいの回数と量が必要なのか?

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健康・病気
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あなたは毎日、どのくらいの水分が必要だと思いますか?

こまめな水分補給を心掛けて下さい!という言葉はよく聞く言葉ですが、こまめな水分補給とはどのくらいの回数と量が必要なのでしょうか?

また、水分が不足すると、怖いのは脱水症状ですが、時には命にもかかわる恐れのある危険な症状です。

脱水症状は、夏だけでなく、一年中気を付けておくことが大切です。特に抵抗力の少ない高齢者や子供にもその危険があります。

今回はこまめな水分補給についての知識と脱水症状について詳しく説明します。

 

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こまめな水分補給とは?

人間が一日に必要な水の量は、約1.5L~2Lになります。それを意識して回数を分けて摂取する必要があります。

夏場や汗をたくさんかく仕事をされている方などは、もっと多くの水分を取るようにしましょう。

 

最低限押さえておきたい水分補給

一日の内で最低限水分補給をしておきたい時があるので紹介しておきます。

① 朝起きた直後

② 入浴前

③ 就寝前

④ 毎回の食事中

これだけで一日6回になりますが、それぞれコップ1杯の水分補給をしましょう。

コップ1杯は約200mLです。

 

その他の水分補給のタイミング

いつも水筒やペットボトルの水やお茶(カフェインの入っていない麦茶が最適)を持ち歩くように心掛けましょう。

そして、1時間に1回を目安に軽く口に含む程度の水分を補給するようにすればいいでしょう。

のどが渇いたと感じたら必ず水分補給をするのは当然ですが、のどの渇きを感じなくても水分補給をするようにします。

特に高齢者や子供は、のどが渇いたことを自覚できていないこともあるので注意が必要です。

こまめな水分補給を心掛けて、脱水症状にならないようにしましょう。

 

脱水症状とは?

人間の身体は、成人で約6割が体液から成っています(お年寄りでは5割、新生児では7~8割と、年齢によって割合に変化がみられます)。

体液とは、血液・リンパ液・唾液・粘液・消化液・唾液・ 尿など、人間の身体が生命活動を行ううえで欠かすことのできないものです。この体液が失われた状態を、脱水症といいます。

脱水症状を起こすと、酸素や栄養素がうまく体内に行き渡らなかったり、老廃物を排出することができなくなったり、体温をうまく調整できなくなったりするなどの問題が出て来ます。

 

症状の程度

軽度

めまいや揺らつきが起こります。また、口の中が渇いたように感じます。

中等度

頭痛や悪心が起こります。口の中や粘膜が強く渇き、唾液や尿の量も減ります。嘔吐する場合もあります。

重度

意識障害、けいれんなどを引き起こします。そのほか、昏睡や錯覚、幻覚などの精神症状が起こることもあります。

少しでも症状が出たら、すぐに水分補給を行ってください。また、重度の症状がでた時は救急車や緊急でも必ず受診して下さい。

また、高齢者の場合、口の渇きなどに気付きにくいことがあります。認知症の患者さんや子供では、脱水症を起こしていることに自覚を持てないことがありますので、異変が見られないか周囲の人が常に気をつけて見てあげてください。

 

特に気を付ける場合

・体調不良などであまり食事をとれない時(水分は、飲料だけでなく食事からも体内に取り込まれています)

・暑い時(汗で多くの水分が奪われます)

・嘔吐・発熱・発汗(水分が多く体外に排出されます)

・慢性呼吸器疾患(気道からの分泌物が増えるため、水分が多く失われます)

・糖尿病(高血糖により多尿になり、水分不足が起こりやすくなります)

・脳血管障害や認知症(意識障害や認知障害があると、水分を摂取する量が少なくなります)

 

高齢者が脱水症に陥りやすい理由

脱水症は、年齢を問わず誰でもなってしまう可能性がありますが、特に高齢者が脱水症に陥りやすいのには、高齢者特有の理由があります。

 

体内の水分量が減っている

加齢に伴い、食欲の減退や食べ物を飲み込む嚥下機能に障害が生じると、水分の摂取量が減っていきます。

また、筋力の低下により、体液を多く蓄積する筋肉の量が落ちることも、体内の水分量が減ってしまう原因です。

内臓の働きが低下している

加齢とともに低下する内臓の働きも、脱水症を引き起こす要因です。

特に、体内の水分量をコントロールする腎臓の働きが低下すると、塩分濃度を適正に調節できなくなり、脱水症に陥るリスクが高まります。

のどの渇きに気づきにくい

高齢者は、感覚機能が低下しているため、自分でのどが渇いていることに気づかないことがあります。

認知症の症状が出ている人は特にその傾向が強く、自分が飲み物を飲んだかどうかを忘れてしまい、長時間水分を摂取しないままという場合もあります。

さらに認知症の症状が進んでいる人は、飲み物という概念そのものを忘れてしまっている可能性も考えられます。

病気や排泄障害がある

排尿が過剰になる病気を患っていると、脱水症を引き起こすリスクが高まります。

例えば、糖尿病の患者の場合、増えすぎた糖を排出しようと尿がたくさん排出されるため、体内の水分量が不足することにつながります。

同様に、頻尿など、排尿の量が増えるような排泄障害があるケースでも、必要な水分まで体外に排出されてしまい、脱水症に陥りやすくなります。

薬を服用している

高齢者は血圧が高くなる傾向にあり、日常的に血圧を下げる降圧薬を服用している人は少なくないでしょう。

降圧薬の中には、尿の排出を促して塩分を体外に出すために利尿作用を含んでいるものがあり、これも脱水症の一因になります。

 

脱水症を予防するためには

脱水症は、治療よりもまず予防に努めることが第一です。予防の要は、水分補給とミネラル補給です。

・部屋の湿度や温度を調節する。

・好みの飲み物で水分補給してもらう。

・フルーツやゼリーなどで水分補給をする

 

水分補給

こまめに水分をとるようにしましょう。

とくに就寝前や起きてすぐ、入浴する前後、運動をする前後、運動中、そして飲酒後は、必ず水分をとってください。

 

ミネラル補給

水分だけを補給していると、自発的脱水と呼ばれる症状を起こすことがあります。

これは、大量の汗をかいたときに 水のみを補給することで血液中の塩分が薄まり、「これ以上水は要らない」という指令が脳から出てしまうことです。

この状態になると、身体は体液の濃度を元 に戻すべく水分を体外に排出してしまうので、結果的に脱水症を引き起こします。

そのため、水分とともにミネラルを補給することが大切です。

 

 まとめ

「脱水症状」を甘く見てはいけません。

重度化すると命の危険性がありますから、人にとって水分補給は欠かせない大切なことであると認識して下さい。

例えば、高齢者には、毎日の水分量を記入して医療関係者、家族などで把握したりすることは重要です。

小さなお子さんも中々、どのくらい水分を摂っているのか、分からないことも多いと思います。学校からの帰宅やお友達と遊んでから、入浴後など水分補給を勧めて下さい。

水分補給には「経口補水液」を飲むのが良いでしょう。

自宅でも簡単に作れる「経口補水液」の割合が、厚生労働省からも発表されていますので参考にしてみるといいでしょう。

経口補水液とは、水に食塩とブドウ糖を溶かしたもので、水分と電解質の吸収を助けてくれます。経口補水液ではなく普通の水で対応するなら、1日に約2リットルの水分を目安に飲ませてください。

なかなか自発的に水分補給をしない場合もあるため、水分が多い食事メニューにしたり、デザートにみずみずしいフルーツを出したりするなど、本人が進んで水分を摂取したくなるような工夫をしてみましょう。

すぐに手が届く場所にいつも飲み物のペットボトルを準備しておくのもおすすめです。

また脱水の症状があらわれた時に、経口補水液もスポーツ飲料もない場合には、水と一緒に塩分と糖分も摂取しましょう。

(おわり)

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