専業主夫の日々/世間体を気にせず、罪悪感から解放されるために

専業主夫の日々

私は専業主夫をしています。

しかし、専業主夫をしている人は、実際には圧倒的に数が少なく、何故か肩身の狭い思いをしています。特にご近所付き合いも多い田舎だからこそ、主夫ということを堂々と言えないような雰囲気が周りにはあるのです。

私はきちんと妻と話し合って仕事を辞めた。何も恥じることはない。それでも何となく残るモヤモヤした感じ。この気持ちはどうすればいいのか?

専業主夫としての生活を始めてから感じた、世間の冷たい視線?そして、何となく感じてしまう罪悪感について、個人的な意見を述べていきます。

 

世間体を気にしながら過ごす日々

とにかく田舎は噂が広まるのが早い!私が仕事を辞めて専業主夫を始めると、当然近所のスーパーなどへ買い物に出かけるわけです。するとすぐに、

はい、第一村人発見!

「あっ、こんな所で珍しい、今日は仕事お休みなんですか?」

「えっえぇ、そうなんですよ。」

何故か仕事を辞めたことを素直に伝えられない私。本当は考えすぎているのは、自分だけなのかもしれない。それでも、何となく気まずい…。

へやたろ
へやたろ

早く本当のことを伝えておけばいいのに…。

 

専業主夫を始めて1ヵ月経過

1ヵ月も過ぎると、ご近所の方とあちらこちらで出会うのも珍しいことではなくなっています。

「あぁ、こんにちは。」

「こんにちは。」

普通に挨拶はしますが、相手も当然、「今日は、お仕事はお休みですか?」なんてことは、もう聞こうとはしません。聞いてくるのは、めったに会わない散髪屋のご主人くらいです。

しかし、私の母親には陰で、

「最近、息子さん(私)をよく見かけるけれど、どこか体調でも悪いの?」

と聞かれている始末。母親も困って、

「いえいえ、そんなことはないんですよ。元気ですよ。」

と返事をするだけ。説明するとややこしくなるので、とりあえずその場をやり過ごす。きちんと説明しない私や母親が悪いのか、主夫という仕事がまだまだ認められていない世の中が悪いのか、それにしても何となく居心地が悪いのはなぜだ?

 

専業主夫を始めて半年経過

夕飯の買い出しに出かけるスーパーで、ご近所さんとの挨拶だけのやり取りにはもう慣れました。もうすでに仕事を辞めて、毎日家にいることはバレているだろうし。

そして、息子の保育園への毎日の送迎や小学校の参観日でも、私からも相手からも、あえて触れない雰囲気が伝わってきます。

「仕事をしていない=かわいそう(悪)」というのが、まだまだ根強く残っているのを感じるわけです。そして、それを説明する機会も、もうすでに逃がしてしまっている。

へやたろ
へやたろ

それでも、いつも何となく気まずい。仕事はずっと前に辞めました!と、はっきり言えば楽になるのかなぁ…。

働き盛りの男性が、昼間っからブラブラ(主夫)していることに、まだまだ世間の目は冷たいと感じてしまうのは私だけでしょうか?

 

現在の状況

買い物などに出かけて、ご近所の人と出会っても軽く挨拶をするだけで、それ以上の会話には発展しない。母親にも私のことを聞かれることはなくなったようだ。

つまり、私が仕事をしていないことが、ご近所に理解された。

でもそれは、専業主夫として家族を支えていることを知ってもらえたわけではなく、仕事もしていないかわいそうな男と理解されただけ。

私だけなのか、どうしても私の住む田舎だけに限らず、男は仕事をして家族を養うものという考えが、今も根強く残っているように感じるのです。専業主夫をしています!とは、到底言えない雰囲気がそこにはあるのです。

世の中の専業主夫をしている人は、どのように感じているのだろう。

専業主夫をしていることを、周りの人に伝えることはなくても、私は今の状況で出来ることを精一杯こなしています。しかし、男女平等と、女性が社会に進出されることは当たり前になっても、働き盛りの男性が家で主夫をしていることは、全く当たり前でないと感じるのは仕方がないのかもしれない。

へやたろ
へやたろ

少し考えすぎかもしれない。でも、自分の家族には一応理解してもらえている。これだけが唯一の支えなんだなぁ。

今はもうご近所の方の視線をあまり気にすることなく、家族のために主夫をしています。

専業主夫に市民権を!とは大袈裟すぎるけれども、この根強く残るモヤモヤした気持ちは私だけのものなのか。世間の専業主夫の方々は誰もが感じていることなのかは、きっとわからないままになるだろう。

世間体を一番気にしているのは、私自身であることは自分でもわかっている。それでも専業主夫をしていることを、声を大にして言える世の中でないのは間違いない。

 

罪悪感に悩まされる生活

仕事を辞めてから1ヵ月くらいは、毎日のように

「みんな頑張って働いているのに、俺は家で主夫をしている。本当にこれでいいのだろうか?」

という働いていない罪悪感?を感じない日はなかった。それは自分にも原因があったことはわかっている。仕事を辞めて専業主夫をしている自分を「ダメな人間」と思っているもう一人の自分がいるのだ。

へやたろ
へやたろ

納得して仕事は辞めた。専業主夫をするのも立派なこと。それでも、何となく情けなく感じてしまう自分がいるわけで…。

 

働いていないのは悪いことなのか?

私は家族のために、家で掃除、洗濯、料理など出来ることはしっかりとやっているつもりだ。きっと世間の主婦の方々もそうだろうと思う。

それでも、以前の会社の同僚は今も毎日働いているし、私の妻もフルタイムで仕事をしている。そして、私は家で家事をするだけ。そのことにどうしても罪悪感を感じてしまうのだからどうしようもない。

「そんなの、気にしすぎ!」

という自分と、

「本当にこれでいいの?」

という自分が毎日のように心の中で闘っている。とはいえ、仕事はもう辞めてしまっているわけだから、どうすることも出来ないのだが。その結果、俺が出した答えが、

「今やっている家事を完璧にこなす。」

ということだった。結局、専業主夫でいることに一番負い目を感じているのは自分自身なのだから。少数とはいえ、専業主夫の生活をしている人もいる。専業主夫だからこそ、子供と過ごす時間の大切さや家事の大変さなども感じることが出来た。

自分は自分でいい

そう思えるまでには時間がかかったが、主夫として出来ることを精一杯やることにした。

へやたろ
へやたろ

自分の中で何かが吹っ切れたんだと思う。

 

主夫(主婦)は立派な仕事

そう思うようになると、家事をこなすというのは、思っているほど簡単なことではない。掃除、洗濯、料理など、どれをとっても楽なものではない。

自分が仕事で働き詰めだった時には、全く思うことのなかった家事の大変さが、今は実感できている。そう考えると、主夫も立派な仕事だと思えるようになった。

そして、主夫である自分にも少しだけ自信が持てるようになった。

 

世間の冷たい視線も結局は自分次第

仕事を辞めて主夫をしていることは、立派に仕事をしていると言えるはずだ。少数派とはいえ堂々としていれば良かった。

それを、働いていない自分を自分で追い込んでしまい、悪い方向にばかり考えるのはやっぱり自分に原因がある。仕事を辞めたことを公言する必要はないにしても、自分のやっていることに誇りをもって生活すれば良かっただけなのだ。

世の中の専業主夫の方も、同じように悩んでいるのだろうか?もしそうなら、自分に自信をもって生活するようになりましょう。

へやたろ
へやたろ

世の中の専業主夫の人は、世間体を気にしたり、罪悪感を感じたりすることはないのかなぁ。きっとあるだろうなぁ…。

 

まとめ

主夫も立派な仕事!それに誇りをもって生活すればいい。

私の場合は、その時間がもうすぐ終わろうとしているが、専業主夫をすることによって家事の大変さを経験したり、子供と遊ぶ時間を持つことが出来たのは、本当に良かったと思う。

世間体を気にしたり、罪悪感を感じたりすることも、たぶんすべて自分次第のことであって、周りの人は自分が思うほど関心を持っていないのだろう。今は、残りわずかとなった専業主夫の時間を少しでも充実して過ごすようにしていきたい。

世の中の専業主夫の皆さんも、あまり気にせずに自分のやっていることに誇りをもって生活して欲しいと思います。きっと自分が思っているよりも、周りの人達は自分には関心がないはずですよ。

(おわり)

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